いきなりですが、小学生のお子様がいらっしゃる保護者の方、こんなお悩みはないですか?
- ピアノ教室に通っているけど、普段家で全然練習しないで、先生とおしゃべりに行っているようなものだ。
- ピアノの練習をしなさい!!と親がいつも言っている。
- ピアノの課題でなかなか丸がもらえず、しばらく同じ曲ばかり練習している。
いかがでしょうか?
厳しいことを言うようですが、その状態は保護者の方の大切なお金と子どもの貴重な時間を無駄に使っているかもしれません。
今の時代、習い事もかなり多様化していて、音楽の習い事なら「とりあえずピアノ」の時代は終わったと考えています。
「音楽が好き!」という気持ちは大切にしてあげたい。でも、もしピアノで行き詰っているなと感じていたら、ピアノ以外の楽器にチャレンジしてはいかがでしょうか。
◆子どもの将来のために、私たち大人がしなければならないこと
文科省のHPでは、こんな記述があります。
2030年には子供たちの65%は将来、今は存在していない職業に就くとの予測や、今後10~20年程度で半数近くの仕事が自動化される可能性が高いなどの予測がある。
私たち大人からすると、とても衝撃的な内容じゃないですか?
さらに、
予測できない未来に対応するためには、社会の変化に受け身で対処するのではなく、主体的に向き合って関わり合い、その過程を通して一人ひとりが自らの可能性を最大限に発揮し、よりよい社会と幸福な人生を自ら創り出していくことが重要である。
と書かれています。
要するに、教師や保護者の方が今までと同じような意識では、大切な自分の子どもが予測できない未来で路頭に迷ってしまう可能性が高いということです。
そうならないために、情操教育に最も適した小学生の貴重な時間をぜひ無駄に使わないでもらいたいです。
◆ピアノと管楽器の違い
次に、ピアノと管楽器の違いについて考えてみましょう。
- 吹く前に自分で組み立てたり、吹き終わった後には掃除をしたり、持ち運ぶことができるので、手をかける分楽器への愛着が湧きやすい。
- ピアノは基本的に、両手と足まで使って一度にたくさんの音を出すので譜読みや間違えずに弾けるようになるまで時間がかかります。管楽器は基本一つの音しか出しませんので、譜読みから曲の完成までが早い。(練習曲だと早ければレッスン2回程度で次の曲に進めます。)
- ピアノは一人で完結する場合が多いですが(ソロ)、管楽器は基本アンサンブル(合奏)をします。なので、自分だけが良ければいいということではありません。
さらに、管楽器の中でもクラリネットに特化して考えてみます。
- スチューデントモデル(入門用)が15万円程度で買える。
これはネットなどで激安で買えるおもちゃのようなものではなく、長く使えて人前に出しても恥ずかしくない、代表的なメーカーの入門モデルの値段です。 - 音量、音圧が小さいので、集合住宅でも音が気になりにくい。
- 吹奏楽部では人数がたくさん必要(オーケストラでいうとバイオリンの役目)なので、クラリネットを希望すればまず入れないことはない。経験者であればソロが回ってくる可能性も高く、クラリネットパートの中で一目置かれる存在になれる。
- リュックに入る大きさで持ち運びがしやすい。
こんな特徴があります。
◆小学校3~6年生の間に習い始めたほうがいい理由
①小学校や中学校の吹奏楽部ですぐに活躍できる!
小学校のクラブ活動が始まるのは大体4年生からだと思いますが、ほぼ全員管楽器未経験でスタートしますよね。その中でひとり、経験者として入ったら…間違いなくパートを引っ張っていく存在になれますね。中学だと少しは経験者がいるかもしれませんが、ほとんど同じことが言えると思います。
②手や体の大きさ、楽器を支えられるか、などの点から早すぎるのはNG!
クラリネットのサイズはワンサイズしかありません。大人も子供も同じサイズの楽器を吹きます。そして、トーンホール(指でふさぐ穴)は指が細いとうまくふさぐことができません。
なので、ある程度手が大きくなって指の太さもしっかりしてきて、楽器を一定時間持っていられるだけの筋力がついてきた小学校3年生あたりからスタートするのが適しているでしょう。
③成功体験、自己肯定感を中学に入る前から高めたほうがいい!
忍耐力がつくからといってなかなか進まないピアノをしぶとく続けて挫折するよりも、楽譜の読み方などのピアノのおけいこで身についた音楽の基礎を活かして、どんどん譜読みが進み、曲が完成し、他のだれかとアンサンブルしながら協調性を育み、成功体験を積み重ね、さらに自信がついてきたら発信をする…楽器の操作に時間を割くよりも、クラリネットを使ってどんなことを表現したいか、だれのために演奏するのか、そのことに早いうちから気付かせることで、自ら目的をもって生き生きと取り組み始め、自己肯定感が上がります。→レッスンの中で、動画作品作りに取り組みます。
◆まとめ
これから子どもに、どんな先生から、どんなことを学ばせたいですか?
話をやさしく聞いてくれる先生もいいかもしれませんが、大事な我が子が主体性をもって予測できない未来を生き抜いてもらうために、今準備できることはなにか。
私も教育者のひとりとして、また、一人の子を持つ母親として改めて責任を感じています。
もう一度言います。
音楽系の習い事において「とりあえずピアノ」の時代は終わりました。
これからは目的意識をしっかり持って、貴重な時間とお金をどうか無駄にしないでいただきたいです。
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